認定医療社会福祉士

認定医療社会福祉士

 当協会がソーシャルワーク専門職4団体の先陣を切って2010年にスタートさせた認定医療社会福祉士制度も、制度創設後6年が経過し、経過措置新規申請期間を終え、2017年度からは正規の新規申請が始まる時期を迎えました。この6年間で経過措置新規申請者は累計で433名を数えますが、更新申請が伸び悩み2016年6月現在の認定医療社会福祉士取得者数は354名となっています。

一方、認定医療社会福祉士を取り巻く情勢も大きく変化し、2011年10月には認定社会福祉士認証認定機構(以下、機構と略す)が設立され、2012年からは認定社会福祉士制度がスタートしました。認定社会福祉士制度の一分野である認定社会福祉士(医療分野)の取得者の多くは、当協会の認定医療社会福祉士であり、それは特別な研修の受講により認定医療社会福祉士が認定社会福祉士(医療分野)も取得できる経過措置対応が初年度より行われてきたことによります。そして本年3月には、この「認定医療社会福祉士を前提とした認定社会福祉士取得ルート」が、機構において6つの「新たな認定社会福祉士取得ルート」のひとつに正式に位置づけられました。

 このような統合と多様なルート作りが行われた背景には、急激に進む少子高齢化、長引く経済の低迷、社会のグローバル化、広がる所得格差、価値観の多様化等々、近年の社会情勢と政策及び個人の志向の変化に伴い、より広範囲で包括的な質の高いソーシャルワーク実践を行える人材の確保が急務となっていることにあります。ソーシャルワーク専門職団体が共に高い実践力を有するソーシャルワーカーの育成を支援し、その実践力を担保する証としての認定制度に対する国民の信頼を私達は揺るぎないものにして行かなければなりません。

 認定医療社会福祉士制度の中で認定医療社会福祉士とは、「社会福祉士及び介護福祉士法の定める相談援助を行う者であって、保健医療分野においての社会福祉実践に関する専門知識と技術を有し、科学的根拠に基づいた業務の遂行、及びスーパービジョンを行うことができる能力を有すると認められた者」と定義し、認定により担保したい力量として次の11の力量を掲げています。①統合的実践力、②総合的及び保健医療分野の専門的知識、③保健医療分野の専門的技術、④患者アドボケイト能力、⑤リーダーシップ能力、⑥組織内ネットワーキング能力、⑦組織外ネットワーキング能力、⑧コンフリクトマネージメント能力、⑨業務運営能力、⑩スーパービジョン能力、⑪研究能力です。

 保健医療分野においてこれらの力量を備えた認定医療社会福祉士による良質なソーシャルワーク実践を通して国民ひとりひとりに安心、安全な医療の提供に貢献することが当協会の使命のひとつであると考えます。会員の多くが認定医療社会福祉士を取得し、使命感と責任感を持って日々の業務に邁進することを願っています。

2016年10月

公益社団法人 日本医療社会福祉協会