認定医療社会福祉士と認定社会福祉士について

認定医療社会福祉士

当協会が認定する制度です。2016年度に経過措置新規申請期間が終了し、2017年度からは正規の申請が始まりました。2020年5月現在の認定医療社会福祉士取得者数は480名です。
認定医療社会福祉士とは、「医療ソーシャルワーカーの業務指針に従い、倫理綱領を遵守して社会福祉士及び介護福祉士法の定める相談援助を行うものであって、保健医療分野においての社会福祉実践に関する専門知識と技術を有し、科学的根拠に基づいた業務の遂行、及びスーパービジョンを行うことができる能力を有することを認められた」者のことを言います。
認定により担保したい力量として次の11の力量を掲げています。
①統合的実践力、②総合的及び保健医療分野の専門的知識、③保健医療分野の専門的技術、④患者アドボケイト能力、⑤リーダーシップ能力、⑥組織内ネットワーキング能力、⑦組織外ネットワーキング能力、⑧コンフリクトマネージメント能力、⑨業務運営能力、⑩スーパービジョン能力、⑪研究能力

認定社会福祉士
認定社会福祉士認証・認定機構が認定する制度です。
認定社会福祉士とは、「社会福祉士及び介護福祉士法の定義に定める相談援助を行う者であって、所属組織を中心にした分野における福祉課題に対し、倫理綱領に基づき高度な専門知識と熟練した技術を用いて個別支援、他職種連携及び地域福祉の増進を行うことができる能力を有することを認められた者」とされています。
社会福祉士の資格は、国家試験に合格し、登録を行うことによって付与されます。しかし、資格の取得はあくまでも専門職で実践を行うための“スタートライン”であり、試験の合格が実践力を証明しているわけではありません。そこで、高度な知識と卓越した技術を用いて、個別支援や他職種との連携、地域福祉の増進を行う能力を有する社会福祉士のキャリアアップを支援する仕組みとして、実践力を認定する「認定制度」が制定されました。分野は高齢、障害、児童・家庭、医療、地域社会・多文化の5つに分かれます。

認定医療社会福祉士と認定社会福祉士の制度創設の流れ
急激に進む少子高齢化、長引く経済の低迷、社会のグローバル化、広がる所得格差、価値観の多様化等々、近年の社会情勢と政策及び個人の志向の変化に伴い、より広範囲で包括的な質の高いソーシャルワーク実践を行える人材の確保が急務となっています。
2007年11月に「社会福祉士及び介護福祉士法」が改正されました。「資質向上の責務」等が新たに規定され、「社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議」が採択されました。附帯決議の中で「より専門的対応ができる人材を育成するため、専門社会福祉士及び専門介護福祉士の仕組みについて早急に検討を行う」としています。
附帯決議をうけて、まず医療分野の専門社会福祉士の認定を、医療ソーシャルワーカーの専門職団体である当協会が行うべきと考え、2010年に「認定医療社会福祉士制度」がスタートしました。そして、認定医療社会福祉士の次の段階として医療分野からジェネリックへと繋げるため、他の専門職団体等と役割分担等を検討してきました。
その結果、2011年10月には「認定社会福祉士認証認定機構(以下、機構と略す)」が設立され、2012年からは「認定社会福祉士制度」がスタートしました。2014年には、「認定医療社会福祉士を前提とした認定社会福祉士取得ルート」が、機構において6つの「新たな認定社会福祉士取得ルート」のひとつに正式に位置づけられました。
ソーシャルワーク専門職団体が共に高い実践力を有するソーシャルワーカーの育成を支援し、その実践力を担保する証としての認定制度に対する国民の信頼を私達は揺るぎないものにして行かなければなりません。

保健医療分野において11の力量を備えた認定医療社会福祉士および認定社会福祉士による良質なソーシャルワーク実践を通して国民ひとりひとりに安心、安全な医療の提供に貢献することが当協会の使命のひとつであると考えます。会員の多くが認定医療社会福祉士および認定社会福祉士を取得し、使命感と責任感を持って日々の業務に邁進することを願っています。

2020年8月

公益社団法人 日本医療社会福祉協会