会長挨拶

会長 早坂 由美子
会長 早坂 由美子
この度、佐原まち子前会長のあとを引き継ぎ、会長に就任致しました早坂由美子です。これから日本の社会は少子高齢化がますます進み、医療・介護においては地域ごとの特性を生かした地域包括ケアシステムの形成が課題となります。

昨年成立した医療介護総合確保法では「利用者の視点に立って切れ目のない医療及び介護の提供体制を構築し、国民一人一人の自立と尊厳を支えるケアを将来に渡って持続的に実現していくことが、医療及び介護の総合的な確保の意義である。」と謳っています。ここにはこれまでソーシャルワーカーが大切にしてきた視点が含まれています。「自立と尊厳を支える」こと、「利用者の視点に立った切れ目のない医療及び介護の提供体制を構築する」ことです。このようにソーシャルワークの視点は、今改めて注目されてきていると思われます。

そこで私たち保健医療分野のソーシャルワーカー(以下:医療ソーシャルワーカー)の専門職団体としてとり組むべきことは何なのでしょうか。一つは医療ソーシャルワーカーの質の向上です。クライエントに対するケースワークの力(情報収集力、アセスメント力、面接技術力など)は勿論、それに加え地域の中でのアドボケイト力、多職種や多機関とのネットワーク力などが求められています。もう一つは質が担保された医療ソーシャルワーカーの人数の確保です。国民がどこの医療機関にかかっても、望めば医療ソーシャルワーカーの支援が受けられる、という医療のインフラとして医療ソーシャルワーカーが存在することだと考えます。このように質の向上と人員の確保の両方が課題と考えます。

翻ってソーシャルワークはソーシャルワーカーだけのものでしょうか。最近では、他職種もその知識や技術を身につけ始めています。特に高齢者の医療においては「治療重視」から「生活重視」へ移りつつあり、ソーシャルワークは効果的な支援です。医療ソーシャルワーカーの需要に供給が追いつかなければ他職種がソーシャルワークを行うようになるかもしれません。このように私たち医療ソーシャルワーカーにとってこれからの時代は職種としてのチャンスであると同時に危機でもあると感じています。本業としてソーシャルワークを行っている専門職として、自己研鑚を怠らない姿勢がより求められると考えます。

私は今後、会長として理事とともに当協会の活動を充実、発展させるべく努力してまいります。皆様のご協力をよろしくお願いいたします。