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「生活保護基準額の引き下げに反対する緊急声明」(2017/12/20)
「生活保護基準額の引き下げに反対する緊急声明」を発出しました

 「生活保護基準額の引き下げに反対する緊急声明」を発出           
  

日本ソーシャルワーカー連盟第5回代表者会議において「生活保護基準の引き下げに反対する緊急声明」を発出することを決定し、(一・社)日本ソーシャルワーク教育学校連盟から賛同を得て、5団体連名で「緊急声明」として発出しました。
なお、12月19日(火)に本緊急声明文を厚生労働省 社会・援護局保護課を訪問し担当官にお渡し趣旨の説明と質疑応答を行いました。
「緊急声明」の内容は下記のとおりです。

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            生活保護基準額の引き下げに反対する緊急声明


私たちソーシャルワーカーは、社会福祉分野において、子ども、障害者、患者、高齢者などが抱える多岐にわたる生活課題の解決に向けた支援を行う専門職として、社会保障制度の根幹をなす生活保護制度の堅持を求めるとともに、生活保護基準額の引き下げに反対します。
本年は5年に1度実施される全国消費者データを用いて生活扶助基準の検証を行う年に当たり、社会保障審議会生活保護基準部会において、生活扶助基準に関する検証、有子世帯の扶助・加算に関する検証等の結果が示されました。報道によりますと、来年度より生活扶助基準本体や母子加算が引き下げとなり、大都市部を中心に高齢者世帯や子どものいる世帯の生活保護費が最大5%減となる見通しとのことです。

基準引き下げの算定方式を全国消費実態調査に基づいた年収階級第1・十分位との比較する検証手法については課題があることは報告書にも示されています。基準引き下げの算定方式を年収階級第1・十分位との比較検証によるものとすることは、2013年度の生活保護基準部会報告書に鑑みても妥当性を著しく欠くものであり、かつ、生活保護の捕捉率の低い状況下で低所得層と比較することは引き下げの明確な根拠になり得ません。また、それまで比較検証の指標とされてきた消費者物価指数を、2013年度から厚生労働省が独自の「生活扶助相当CPI」に突然変更したことも合理的な説明が不十分と考えます。

私たちソーシャルワーカーは、日々の業務の中で、生活保護を受給している高齢者や子どものいる世帯に出会います。冠婚葬祭の付き合いもままならぬなか、生活費を切り詰めて生活する人々が存在しています。地域の中で孤立する場合もあり、生活水準の差が人と人との交流を妨げている状況もあります。生活困窮している単身高齢者の増加や貧困の連鎖を生んでいる家庭環境や養育能力の課題は深刻で、課題解決に向けてソーシャルワーカーは支援しています。
生活保護基準の引き下げは、国民健康保険料や介護保険料の減免、高額療養費の限度額、介護料の高額サービス費、最低賃金等々にも影響するものであり、生活保護受給者や生活困窮者の生活をさらに厳しくしていくものであり、健康で文化的な最低限度の生活を脅かすものであり、貧困のスパイラルから抜け出すことを困難にするものです。

すべての国民が健康で文化的な最低限度の生活が営めるよう、社会保障制度の根幹をなす生活保護制度の堅持を求めるとともに、生活保護基準額の引き下げに断固反対します。

2017年12月19日

日本ソーシャルワーカー連盟
特定非営利活動法人日本ソーシャルワーカー協会 会長 岡本 民夫
公益社団法人日本社会福祉士会  会長 西島 善久
公益社団法人日本医療社会福祉協会  会長 早坂由美子
公益社団法人日本精神保健福祉士協会  会長 柏木 一惠

一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟  会長 白澤政和

(以上全文)

  
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