お知らせ
第9回 地域共生社会推進に向けての福祉専門職支援議員連盟 総会 「福祉士資格の有効活用」
7月1日に超党派の「地域共生社会推進に向けての福祉専門職支援議員連盟」(以下、「福祉専門職支援議連」という。)(会長:田村憲久衆議院議員)の第9回総会が開催されました。今回は、「福祉士資格の有効活用」をテーマに、国会議員及び秘書の皆様ほか、ソーシャルケアサービス研究協議会(会長:今村文典氏)や日本社会福祉士会、日本医療ソーシャルワーカー協会、日本精神保健福祉士協会、日本介護福祉士会、全国ソーシャルケア連盟などが出席しました。
ソーシャルケアサービス研究協議会が支援する福祉専門職支援議連は、地域共生社会を推進していく担い手として、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士(以下、「福祉専門職」という。)の人材を確保し、様々な領域で配置義務がなされ、かつ待遇をも含めた社会的な評価を高めていくことを課題にした議員連盟です。
総会では、福祉専門職支援議連事務局長の田畑裕明衆議院議員の進行のもと、役員改選、各団体の報告が行われました。
はじめに、社会福祉士資格について、日本社会福祉士会会長の山下康氏からは、今般法制化された地域権利擁護相談支援センター(中核機関)や、小規模市町村地域支援連携協働体制整備事業において、専門職である社会福祉士の配置・活用について要請がありました。また、日本医療ソーシャルワーカー協会副会長の小川晋平氏からは、医療機関で患者の生活支援や地域連携を担っている医療ソーシャルワーカーがほぼ社会福祉士資格を有している(全国協会会員の96%が社会福祉士)ことを踏まえ、医療現場での社会福祉士のさらなる活用について要請がありました。
次に、精神保健福祉士資格について、日本精神保健福祉士協会常務理事の洗成子氏から、精神保健福祉士法の定義も現場実践の実態に合わせて2024年に改正され、従来の精神障害者の生活支援や地域連携の実績、診療報酬等ですでに評価されている領域だけではなく、支援対象者は広く国民全体へと拡大しており、患者や家族を社会福祉の立場から支えることや、社会全体のメンタルヘルスの向上に寄与する専門職として活躍が求められていることを踏まえ、その専門性と責任に見合った処遇改善と精神保健福祉士のさらなる配置・活用について要請がありました。
また、介護福祉士資格については、日本介護福祉士会会長の今村文典氏から、介護人材の確保には、処遇はもとより、専門職としてやりがいを持って働き続ける環境整備が不可欠であるとしたうえで、各施設・事業所の虐待防止等を担うリーダーとしての配置・評価と、潜在介護福祉士の専門性を地域で活用できる仕組みの構築などについて要請がありました。
あわせて、令和2年に取り上げたテーマの振り返りとして、日本標準職業分類において、3福祉士資格の名称が「専門的・技術的職業従事者」として明確に位置付けられていないことを踏まえ、これを改めるよう要請してきた経過について報告しました。
続いて、行政の立場からは、厚生労働省社会・援護局福祉基盤課福祉人材確保対策室長の芦田雅嗣氏から、社会福祉法等改正による包括的支援体制の整備、頼れる身寄りがいない高齢者等に対する「日常生活支援」「円滑な入院等の手続き支援」「死後事務の支援」を行う事業の制度化(第二種社会福祉事業)、地域権利擁護相談支援センターの法制化、人材確保策やDWATの法定化などについて説明がありました。また、総務省政策統括官室付統計審査官の谷中謙一氏からは、日本標準職業分類について、現在3つの福祉士資格は明記されていないものの、今年度中の改定案取りまとめに向け、各福祉士資格の職業分類上の位置づけについて、関係省庁からの要望も踏まえながら検討を進めているとの説明がありました。
意見交換では、福祉専門職支援議連会長の田村憲久衆議院議員から、職業分類の小分類に位置付けるに当たっての人数の目安などの外形的な基準や見直しの流れについて質問がありました。これに対し、総務省政策統括官室付統計審査官の谷中氏からは、知識や技能、役割に加え、従業者数という量的な目安や、国勢調査等で自由回答を集計する際の実務的な扱いやすさも考慮していること、また、関係省庁からの提案を受け付け、研究会で直接説明を聞く場を設けていることなどについて説明がありました。
続いて、早稲田ゆき衆議院議員から、法改正で創設された第二種社会福祉事業や地域権利擁護相談支援センターについて、専門職の皆様がどのように関わるか意見を聞きたいと質問があり、日本社会福祉士会の山下会長からは、法制化されたセンターに社会福祉士を配置していくことが必要であるとの回答がありました。また、日本医療ソーシャルワーカー協会の小川副会長からは、頼れる身寄りのない高齢者支援は医療でも大きな課題であり、支援の提供者が増えるよう周知を図ってほしい旨と制度を活用し多職種や地域と連携して取り組みたい旨、日本精神保健福祉士協会の洗常務理事からは、精神科でも身寄りのない方の成年後見制度の活用が不可欠であり、制度の運用が進むことにより状況が改善されることを期待する旨、日本介護福祉士会の今村会長からは、身寄りのない高齢者の相談相手や異変に気づく役割として、潜在介護福祉士の専門性を地域で活用できる仕組みを構築することが重要である旨、それぞれ回答がありました。
このほか、一谷勇一郎衆議院議員、泉房穂参議院議員、原田秀一参議院議員、田中健衆議院議員をはじめ、福祉専門職支援議連副会長の古川元久衆議院議員及び橋本岳衆議院議員、事務局次長の日野紗里亜衆議院議員も参加し、福祉士資格の有効活用等について活発な意見交換が行われました。
最後に、福祉専門職支援議連会長の田村憲久衆議院議員から、各団体からの貴重な意見への謝意が述べられるとともに、今後も超党派で福祉専門職に寄り添い、人手不足への対応や処遇改善に取り組んでいく決意が示され、総会を終了しました。
【地域共生社会推進に向けての福祉専門職支援議員連盟役員(敬称略)】(2026年7月1日現在)
会長 :田村憲久
副会長 :古川元久、橋本 岳、伊東信久
幹事長 :山本香苗
幹事 :仁木博文、東 徹、伊藤孝江、岸真紀子、田中 健、豊田真由子
事務局長 :田畑裕明
事務局次長:日野紗里亜
以上
[参考]処遇改善まだ実現せず 福祉専門職議連・田村会長「私たちの使命」(福祉新聞・07/16)




